路地状敷地ってなに？知っておきたい「路地状敷地」の評価と活用法

不動産の物件情報を見ていると、「路地状敷地」や「旗竿地」といった記載を見かけることはありませんか？
路地状敷地の定義は行政庁によって異なりますが、一般的に「道路から見通せない死角部分がある敷地」が路地状敷地に該当します。

本記事では、路地状敷地に建築物をたてるときにかかる建築基準法の制限についてわかりやすくご説明いたします。

路地状敷地は建物から道路までの距離が長く、避難に支障が出る場合もあるため、法律や条例による制限が多くあります。
路地状敷地における建築基準法は行政庁によって異なるため、ここでは東京都の条例を取り上げたいと思います。

東京都安全条例は2019年4月1日に改正されました

【東京都安全条例改正の要点】

①主な出入り口（玄関）が道路に面しない住戸が10戸超（または住戸の床面積300㎡超）の場合、敷地内の道路幅を3ｍ以上確保する
②主な出入り口（玄関）を除く開口部（窓）からの敷地内避難通路を50㎝以上確保する
③主な出入り口（玄関）から道路までの敷地内の道路が35ｍ超の場合、その通路幅を4ｍ以上確保する
④施工日は2019年４月1日（4月1日以降に着工する物件について適用）

これらの改正ポイントからわかることは、「これまでのように大規模な長屋を建てることができなくなった」ということです。
一般的に多く存在する路地状敷地の道路に対する間口はおよそ2ｍ程度ですが、その場合には敷地の大小を問わず総戸数を10戸までに制限されることになりました。

これにより今後は敷地が大きくても、間口が狭い土地や路地状部分が長すぎる土地については、収益性が減ることで不動産事業者の参入が激減し、路地状敷地の資産価値が大きな影響を受けることが予想されます。

そこで、共同住宅のほかには、どんな土地活用があるのかについても考えてみたいと思います。

ガレージハウス

路地状敷地が広い場合には、ガレージハウスとしてのニーズがあります。
ガレージハウスとは、車庫と住居が一体となった住宅を指します。
ガレージハウスは、車の愛好家に一定のニーズがあり、通常の戸建て賃貸よりも供給量が少ないため、付加価値があります。
大型の車が停められるような物件であれば、さらに価値が高くなります。

車の愛好家をターゲットとしているため、駅から離れていても高速インターチェンジ近くのような土地であれば強いニーズがあります。

コインパーキング

コインパーキングは1台からでもできるため、狭い敷地でも可能な土地活用です。
また、コインパーキングは初期投資がゼロ円でも行うことができます。
コインパーキング運営事業者に貸す場合、施設貸しと土地貸しの2種類の方法があります。
良い土地活用が見つからず、お金も一切かけたくない場合には、とりあえず土地貸しのコインパーキングを選択するのも一つです。

まとめ

いかがでしたか。
ここまで、路地状敷地における制限と土地活用について解説してきました。
路地状敷地は「調査の価値がある掘り出し物」
路地状敷地は、十分な事前調査と創意工夫に富んだ設計ができれば、周辺相場よりも安い価格で取得できる「掘り出し物」となる可能性があります。
購入を検討する際は、ぜひプランインベストまでご相談ください。

ご自身の投資戦略において、路地状敷地の安さというメリットが、建築コストや利便性のデメリットを上回るかどうかを慎重に判断しましょう。

皆さんが適切な土地活用を開始できるよう、切にお祈りしています。